借金問題の処方箋①
借金の返済が苦しくなってきたとき、「なんとかしたいけれど、どうすればいいか分からない」と一人で悩んでいませんか?
借金問題を解決する手続きには、主に「任意整理」と「自己破産」の2種類があります。
あなたにとってどちらの手続きが適しているかは、以下の状況によって異なります。
現在の借金の総額
毎月の手取り収入
持ち家や車などの財産の有無
ギャンブルや浪費などがあるか
ご自身の状況と照らし合わせながら、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
1.任意整理:利息をカットし、無理なく返済する手続き
任意整理は、裁判所を通さずに弁護士が直接金融機関などと交渉し、将来の利息をなくして元金のみを3〜5年(36回〜60回程度)で分割返済していく手続きです。
【メリット】
整理する借金を選べる: 住宅ローンや車のローン、保証人に迷惑がかかる借金を除外して手続きができます。
財産を残せる: 持ち家や車などの財産を処分されることは原則ありません。
周囲に知られにくい: 裁判所を通さないため、官報(国が発行する機関紙)に名前が載ることはありません。
仕事への影響がない: 職業や資格の制限を受けることがありません。
【デメリット】
ブラックリストに載る: 信用情報機関に登録されるため、約5年間は新たな借入やクレジットカードの作成が難しくなります。
※信用情報には、返済したあと5年は登録されることになるようです。そのため、最大で10年以上信用情報に登録されることがあり得ることとなります。
安定した収入が必要: 借金の元金は原則として残るため、返済を続けていけるだけの安定した収入が不可欠です。
2.自己破産:借金をゼロにし、生活を立て直す手続き
自己破産は、現在の収入や財産では借金を返済できない状態(支払不能)であることを裁判所に認めてもらい、税金などを除くすべての借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。
【メリット】
借金の返済義務がなくなる: 免責が許可されれば、借金の返済義務がなくなり、新たな生活(フレッシュスタート)を始めることができます。
一定の財産は残せる: すべての財産を失うわけではありません。生活に最低限必要な99万円以下の現金や、生活必需品などは手元に残すことができます。
【デメリット】
価値ある財産は処分される: 持ち家や価値の高い車、一定額以上の預貯金や解約返戻金のある生命保険などは処分され、債権者(貸主)への支払いに充てられます。
仕事の制限がある: 手続き中の一定期間、警備員や生命保険募集人などの一部の職業に就けなくなります(免責が許可されれば制限は解除されます)。
保証人に請求がいく: すべての借金が対象になるため、保証人がついている借金がある場合、保証人に一括請求がいきます。
官報に載る: 官報に名前と住所が掲載されます。
ブラックリストに載る: 任意整理と同様に、信用情報機関に登録されます。
※よくある誤解ですが、自己破産をしても戸籍や住民票に載ることはなく、選挙権を失うこともありません。また、お子様の就職や結婚に影響することもありません。
※その他として、「民事再生」という手続きもあります。
裁判所を介して分割払いを行う手続きとなります。
まずは専門家へご相談を
「家を残したいから任意整理」「どうしても返せないから自己破産」と決めてしまう前に、まずは現在の正確な借金額と家計の状況を整理することが解決への第一歩です。
裁判所の基準や過去の判例に照らし合わせて、ご自身にとって最適な解決方法を見つけるためにも、ぜひ一度当事務所へご相談ください。
文責 渡邊泰孝

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